どれだけ丈夫な住宅を建てても、地盤が建物を十分に支えられなければ、建物の沈下や傾きなどにつながる可能性があります。
そのため、住宅を建築する際には地盤調査を行い、必要に応じて地盤改良工事を行います。
地盤改良にはさまざまな工法がありますが、今回のブログでは吉田設備でも施工を行っているHySPEED(ハイスピード)350工法の仕組みや特徴、施工方法について分かりやすくご紹介します。
地盤改良工事はなぜ必要?
住宅を建てる土地は、すべて同じ強さの地盤ではありません。
見た目にはしっかりした土地でも、地中に軟弱な土が含まれている場合があり、土地の地形や造成履歴などによって、地盤の状態が異なることもあります。
住宅を建てると、その重量が地盤にかかるため、地盤の強さが十分でなかったり、場所によって支える強さに違いがあったりすると、建物が均等に支えられない場合があります。
その結果として注意したいのが「不同沈下」です。
不同沈下とは、建物が均一ではなく部分的に沈下することをいいます。建物の一部が沈むことで、住宅の傾きやひび割れ、建具の不具合などにつながる可能性があります。
HySPEED(ハイスピード)350工法とは?
ハイスピード350工法は、砕石を利用して地中に「砕石パイル」という石の柱を構築し、地盤を補強する地盤改良工法です。
ハイスピード工法では、砕石パイルと原地盤の支持力を組み合わせることで、建物を支える地盤を補強する考え方が採用されています。
ハイスピード350工法では、その名前にもあるように直径350mmの砕石パイルを地中に構築します。
施工では、専用のヘッドを取り付けたケーシングを地中へ貫入し、ケーシング内に砕石を投入します。
その後、ケーシングを引き上げながら砕石を排出し、再び圧入する作業を繰り返します。
こうして砕石を締め固めながら、地中に砕石パイルをつくっていきます。
また、ハイスピード350工法は無排土施工を目的とした工法であることも特徴です。
施工時に大量の残土を排出することを抑えながら工事を行います。
なお、施工条件によっては少量の土が排出される場合があります。
ハイスピード350工法の施工方法
ハイスピード350工法では、まず設計された位置に専用の先端ヘッドをセットします。
その後、ケーシングを回転させながら地中へ貫入し、予定している深度まで施工を進めます。
必要な深度まで到達したら、ケーシングの中へ砕石を投入します。そして、ケーシングを引き上げながら砕石を排出し、地中に砕石を充填します。
続いてケーシングを再び圧入し、砕石を締め固めます。この作業を繰り返しながら、地表面まで砕石パイルを構築していきます。
単純に砕石を地中へ入れるだけではなく、圧力をかけながら締め固めていくことが重要なポイントです。
さらに、施工時には砕石量センサーを使用して、排出される砕石量をリアルタイムで管理する仕組みが採用されています。
各層の砕石量を確認し、施工データとして記録できるため、地中で行われる地盤改良工事の施工状況を管理するうえでも役立ちます。
天然砕石を使用するのが特徴
ハイスピード工法では、天然砕石を使用します。
天然砕石100%を使用する地盤改良工法としても注目されている工法です。
また、ハイスピード工法は環境ラベル「エコリーフ」を取得しており、原材料の調達から廃棄まで、ライフサイクル全体における環境情報を算定・公開しています。
地盤改良工事にはさまざまな方法がありますが、使用する材料や施工方法は工法によって異なります。
砕石を利用して地盤を補強するハイスピード350工法は、地盤改良を検討する際に知っておきたい選択肢の一つです。
ただし、どの土地にも同じ工法が適しているわけではありません。
地盤の状態や建物の条件を確認したうえで、適切な工法を選択することが重要です。
ハイスピード350工法の適用範囲
地盤改良工事では、「どのような土地でも施工できるのか」という点も重要です。
ハイスピード350工法にも適用範囲が定められています。
砕石パイルの直径は350mm、施工深さは最大7.0m、補強体の長さは1.0~7.0mです。
また、適用される建築物についても、地上3階以下、建築物の高さ13m以下、延べ面積1,500㎡以下などの条件があります。平屋については延べ面積3,000㎡以下とされています。
そのため、「ハイスピード350工法ならどんな土地でも施工できる」と考えるのではなく、地盤調査の結果や建物の規模などを確認したうえで、適用できるか判断する必要があります。
地盤改良は土地の状態を確認することから
新築住宅を建てる際、土地の見た目だけで地盤の強さを判断することはできません。
まずは地盤調査を行い、その結果をもとに地盤改良の必要性を確認します。
改良が必要な場合には、地盤の状態だけでなく、建物の規模や設計条件なども考慮して工法を選択します。
ハイスピード350工法も、そのような地盤改良工事の選択肢の一つです。
特に、天然砕石を使用し、地中に砕石パイルを構築するという点は、大きな特徴といえるでしょう。
地盤改良工事は建物が完成すると見えなくなる部分だからこそ、施工方法や施工管理についても理解しておくことが大切です。
まとめ|地盤改良工事は住宅を支える大切な工事
住宅を安心して建てるためには、建物そのものだけでなく、それを支える地盤についても考える必要があります。
ハイスピード350工法は、砕石を使用して地中に直径350mmの砕石パイルを構築し、原地盤と砕石パイルを組み合わせて地盤を補強する工法です。
施工では、砕石を投入しながらケーシングの引き上げと圧入を繰り返し、砕石を締め固めながら砕石パイルを構築します。また、砕石量センサーによって施工時の砕石量を管理できることも特徴です。
一方で、地盤改良工法にはそれぞれ適用範囲があるため、地盤調査の結果や建物の条件を確認したうえで、適切な工法を選ぶことが大切です。
吉田設備では、給排水や空調設備だけでなく、地盤改良工事についても対応しています。
「地盤改良が必要と言われたけれど、どのような工事なのか知りたい」「ハイスピード350工法について詳しく知りたい」など、地盤に関する疑問がありましたら、お気軽にご相談ください。
目には見えない地盤だからこそ、住宅を建てる前にしっかり確認しておくことが、安心できる住まいづくりにつながります。

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