5月~6月は梅雨の季節で、家の中が湿気でなんとなくジメジメと不快に感じることはありませんか?
そんな時期に気をつけたいのが「カビ」です。カビは目に見える被害だけでなく、健康や住まいへの悪影響が大きいため、しっかりとした対策をすることが大切です。
今回は、設備工事のプロである㈱吉田設備が「カビ対策」としておすすめする換気設備の見直しポイントをご紹介します。
なぜ梅雨はカビが増える?その原因と住宅への影響
カビは湿度60%以上で気温20〜30℃の環境を好み繁殖します。この気象条件は日本の梅雨時期の条件と重なります。特に浴室、脱衣所、キッチン、収納、窓のサッシなど、湿気がこもりやすく風通しが悪い場所ではカビが発生しやすいため日頃から注意が必要です。
カビは放置しておくと、アレルギーや喘息、肌荒れやかゆみなど人体に悪影響を与えるだけでなく、木材やクロスを劣化させ、住まいの寿命そのものを縮めることもあります。繁殖する箇所も目に見えにくい場所で多く発生するため、気づいたときには広範囲にカビが広がってしまっていることもあります。さらに、梅雨の時期は、洗濯物を部屋干しする家庭も多くなり、さらに湿気がこもりやすくなり、この「生活習慣」による湿気の蓄積もカビの発生を促進させる一因です。
換気不足が引き起こすトラブルとそのサイン
カビを繁殖させないためにも湿気をためないように「換気」が重要になります。
現代の住宅は気密性が高くなっており、自然な空気の入れ替えが難しくなっているため、適切なタイミングで換気することが大切です。
以下のような症状がある場合は、換気不足である可能性があります:
- 毎朝、窓にびっしり結露がつく
- 部屋に入るとカビ臭いにおいがする
- クローゼットや押し入れの中が湿っぽい
- 空気がよどんで、なんとなく息苦しい
こうした状態が続くと、カビだけでなくダニの発生や空気の質の悪化にもつながります。
また、換気不足のままエアコンを使用すると、エアコンの内部に湿気がこもりカビが発生しやすくなるという悪循環も起こります。エアコンはフィルターの掃除だけでなく、空気の流れそのものを意識することが重要です。
カビを防ぐ換気設備の見直しポイント
では、実際にどのように換気設備を見直せば良いのでしょうか?
以下の3つのポイントが基本になります。
1. 換気扇や24時間換気システムの点検
まずは、浴室やトイレ、キッチンに設置されている換気扇を確認しましょう。換気扇を動かしても空気の流れが弱かったり、異音がする場合は、換気扇のファンやフィルターに汚れが詰まっている可能性があります。定期的な掃除や点検で、本来の換気性能を取り戻しましょう。
次に確認すべき箇所は、2003年より設置が義務化された24時間換気システムです。この設備は、室内を一日中換気を行い、空気を入れ替えてシックハウス症候群の対策の役割を担っています。特に梅雨時期は、このシステムがしっかり機能しているかどうかが、快適な室内環境を左右します。換気扇同様にフィルターや吸排気口のメンテナンスを忘れずに行いましょう。
2. 小型換気ファンの活用
クローゼットや寝室、北側の部屋など風通しが悪い場所には、小型の換気ファンを設置するのも効果的です。小型の換気ファンを設置することで、空気の流れができ、湿気の停滞を防ぐことができるため、収納スペース内の衣類や布団などのカビ予防にもなり、結果的に家財の保護にもつながります。
3. 換気のタイミングを見極める
換気も行えばいいというわけではなく、窓を開けるタイミングも大変重要です。換気する際は、湿度が高い雨の日は避け、午前中や晴れ間など空気が比較的乾いている時間を選びましょう。
また、湿度計などを使って室内の状況を「見える化」することで、より効率的な換気が可能になります。天気と気温を見ながら換気するだけでも、カビの発生リスクを大きく減らすことができます。
実際の施工事例と換気改善の効果
換気の大切さを実感された、あるお客様の事例をご紹介します。
郡山市にお住まいのA様は、毎年梅雨時になると北側の寝室にカビが発生し、においにも悩まれていました。調査の結果、空気の流れが滞っていることが原因とわかりました。
そこで当社では、
- 既存の換気扇の清掃・メンテナンス
- 小型換気ファンの新設
- 24時間換気システムの吸気口の位置調整
といった施工を実施しました。
その結果、施工から1か月後には「カビのにおいがしなくなった」「空気が軽く感じる」との声をいただきました。その後も再発はなく、快適な住環境が続いています。
このように、換気設備を正しく使い、適切な場所に改善を加えることで、特別な大がかりな工事をせずとも大きな効果が得られるケースも多くあります。
また、換気設備の効果を長持ちさせるには、定期的なメンテナンスも必要です。せっかく整えた住環境も、掃除や点検を怠ることで元に戻ってしまうこともあります。年に一度の点検を習慣にすることで、快適な空気環境を長く保つことができます。
実際の施工事例と換気改善の効果(エアコン交換事例)
「換気の改善」でもっとも身近な設備の見直しから効果が出るケースもあります。ここでは、当社が手がけたエアコンの交換によるカビ対策の事例をご紹介します。
二本松市にお住まいのB様から、「エアコンを使うとカビ臭いので見てほしい」とのご相談をいただきました。お住まいは築年数は20年近い木造住宅で、リビングに設置されたエアコンは10年以上使用されているものでした。エアコンの掃除も目に見える範囲の箇所は掃除していたそうですが、最近になってエアコンを使った際の臭いがひどくなってきたので連絡したとのことでした。
現地調査の結果、エアコン内部の熱交換器や吹き出し口に黒カビが繁殖しているのが原因でした。熱交換器はエアコンの内部の奥の方に部品があるため、掃除の際も気づくことができなかったようです。カビの繁殖範囲も年数の経過とともに広がり、現地調査の時点で清掃だけでは対応しきれないレベルに達していました。さらに、設置されていたリビングは湿気がこもりやすい環境だったため、エアコン自体の機能も低下しており、冷暖房効率の低下も見られました。
そこで当社では、以下の対応を行いました:
- 高性能フィルター付きの省エネ型エアコンに交換
- エアコンを空気の循環が良くなる位置へ設置
- 使用方法とお手入れに関するアドバイスを実施
交換後、B様からは「エアコンをつけたときのにおいが完全になくなったし、快適に過ごせている」とのお声をいただきました。さらに、部屋の湿度が以前より安定し、梅雨時でもジメジメ感が軽減されたとのことです。
エアコンは冷暖房だけでなく、室内の空気環境を整えるうえで、現代の暮らしに欠かせない重要な設備です。もちろん、家電製品を大切に長く使うことは良いことですが、エアコンのような機器は、年数が経過するにつれて性能が落ち、かえって悪影響を及ぼすこともあります。そのため、エアコンについては定期的な清掃だけでなく、使用年数や設置されている環境も定期的に見直すことが大切です。
さらに、フィルターのこまめな掃除に加え、年に一度は専門業者による点検を受けることで、カビの再発や故障の予防にもつながります。
まとめ|まずは身近な換気から、カビ対策を始めよう
カビは、住まいの見た目を損なうだけでなく、健康や建物の寿命にまで影響を与える厄介な存在です。
特に梅雨の時期は、知らず知らずのうちに湿気がたまり、カビが広がってしまうことも少なくありません。そんなリスクを防ぐためにも、「換気設備の見直し」は今できる対策の一つです。
- 換気扇の点検・清掃
- 24時間換気システムのメンテナンス
- 小型ファンの追加設置
- 効果的な換気のタイミングの見直し
上記で挙げたちょっとした工夫だけでも、室内環境は劇的に変化します。
㈱吉田設備では、お客様の住まいに合わせた換気改善のご相談・施工も随時受付しております。
「なんとなく部屋の空気がスッキリしない」と感じたら、ぜひ一度ご相談ください。小さな見直しが、住まいの快適さを大きく変えるきっかけになるかもしれません。
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