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法定点検と実務上の点検は何が違う?

2026.01.19(Mon)

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法定点検と実務上の点検は何が違う?

水道設備や空調設備を請け負っている会社であれば、「点検」という言葉は日常的に使っているはずです。
一方で、法定点検はやっているのにトラブルが起きたり、点検しているはずなのに設備が止まる。
お客様から「点検していたのでは?」と言われるこうした経験も少なくないのではないでしょうか。
その原因の多くは、「法定点検」と「実務上の点検」を同じものとして扱ってしまっていることにあります。
今回のブログでは、水道設備・空調設備会社の視点から、両者の違いと、現場で本当に必要な点検の考え方について整理します。
 

1. 法定点検とは何か?

法定点検とは、法律や条例によって実施が義務付けられている点検のことです。
水道設備・空調設備に関わる法定点検の代表的なものに以下のような点検があります。

・簡易専用水道の法定検査
・建築物衛生法に基づく空調
・給排水設備点検
・フロン排出抑制法に基づく空調機器点検
・消防設備と連動する設備点検


これらの点検は、決められた点検項目を決められた頻度で確認することで、設備の不備や予兆を早い段階で見つけ、リスクを最小限に抑えることが目的の点検でもあります。
 

2. 法定点検の目的と限界

法定点検の最大の目的は、最低限の安全と衛生を確保することです。

そのため、点検内容はどうしても広く浅くなります。
異常がないかどうかを確認するチェック型の点検が中心で、将来の故障予測や細かな劣化までは踏み込みません。

ここで重要なのは、法定点検をやっていれば設備トラブルを完全に防げるわけではないという点です。
法定点検は、あくまで最低限の安全と衛生を確保するの点検になります。
 

3. 実務上の点検とは何か

一方、実務上の点検とは、設備を安定して使い続けるために、現場判断で行う点検を指します。

・劣化の進み具合
・過去の修理履歴
・使用状況の変化
・利用者のクセ

こうした情報を踏まえて、「そろそろ危ない」「この音は要注意」といった判断をします。

水道設備であれば、微妙な圧力変化や滲み。空調設備であれば、立ち上がりの遅さや風量の違和感などの法定点検の項目に比べ、
点検箇所に特化した細かい点検になり、トラブルを未然に防ぐための点検とも言えます。
 

4. なぜ法定点検だけでは不十分なのか

不具合が発生した現場でよく聞く内容は、「法定点検では異常なしだった」という言葉です。
法定点検後の数週間後、数か月後にトラブルが起きることは珍しくありません。

法定点検時が正常でも、設備は点検日以降も稼働し消耗するため、予期せぬ故障することもあります。
特に水道設備や空調設備は、他の設備に比べて使用頻度も高く、季節変動が大きい 、夜間や休日も稼働するといった特徴があるため、法定点検の枠組みでは不具合を拾いきれません。
 

5. 実務上の点検が弱い会社の特徴

実務上の点検が機能していない会社には、いくつかの共通点があります。

・点検が作業化している
・数値だけ見て終わる
・記録を残さない


点検は実施しているが、点検本来の目的であるチェックを目的とせず、
点検をやることが目的になってしまっていると点検が機能しなくなってしまうため、トラブルを未然に防ぐことが難しくなります。
 

6. 水道設備における実務点検のポイント

水道設備の実務点検で確認するポイントの一例をご紹介します。

・配管の結露や滲み
・バルブ操作時の重さ
・水圧の微妙な変化
・使用時間帯による挙動の違い

これらは数値では表しにくいものですが、トラブルの前兆が表れやすい箇所でもあります。
 

7. 空調設備における実務点検のポイント

空調設備の実務点検で確認するポイントの一例もご紹介します。

・立ち上がり時間
・設定温度と体感のズレ
・運転音の変化
・フィルター以外の汚れ


といったポイントの確認が重要になります。
これらも水道設備同様に数値では表しにくいものですが、トラブルの前兆が表れやすい箇所です。
  

8. 法定点検と実務点検をどう使い分けるか

理想的な法定点検と実務点検の在り方は、

・法定点検で最低限を守る
・実務点検で安定稼働を支える


という役割を意識して行うことが望ましいです。
法定点検は、やっているから大丈夫と思わずになおかつ、実務点検を軽視しない。
この意識を持って点検をすることが大切です。
 

まとめ

法定点検と実務上の点検は、目的も役割も違います。どちらか一方では不十分です。
水道設備・空調設備を安定して使い続けてもらうためには、現場でしか気づけない視点が欠かせません。
「点検しています」という言葉の中身を見直すことが、トラブル削減と信頼向上への第一歩になります。
 

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