はじめに
秋は夏の猛暑が落ち着き、冷房の使用頻度が減る一方で、朝晩の冷え込みから暖房の使用を意識し始める季節です。
この「冷房から暖房への切り替え時期」は、企業にとって電気代を大幅に削減できるチャンスでもあります。
特にオフィスや工場、店舗などでは空調の使用時間が長いため、少しの工夫でコストに大きな差が出ます。
今回のブログでは、秋ならではの空調運転の工夫や、企業が取り入れるべき電気代削減のポイントを詳しく解説していきます。
秋の空調使用が電気代に与える影響
1.冷房と暖房の切り替えが重なる時期
秋は気温差が大きく、日中は冷房を使い、朝晩は暖房を入れる場面も少なくありません。
特に9月後半~10月前半は「冷房も暖房も稼働する時期」が生じやすく、この時期の空調運転方法次第で光熱費に大きな差が生じます。
2. 空調が企業コストに占める割合
一般的にオフィスビルや店舗における電気代の40〜50%は空調が占めると言われています。
つまり、空調運転の工夫がそのまま「経費削減」に繋がります。
冷房から暖房への上手な切り替えポイント
1. 設定温度の最適化
冷房から暖房に切り替える際は、いきなり大きな温度差をつけるのではなく、外気温を意識した設定が重要です。
- 冷房時の目安:26〜28℃
- 暖房時の目安:20〜22℃
外気が心地よい秋は、設定温度を過度に下げたり上げたりする必要がありません。
設定温度を目安の適正温度にするだけで電気代を10〜15%削減できるケースもあります。
2. 自然換気の活用
秋は窓を開けるだけで快適な環境を作れることも多い季節です。
外気温と湿度が安定している日には「窓開け換気+サーキュレーター」で空気を循環させることで、冷暖房を停止または弱運転にできます。
3. 同時使用を避ける
よくある失敗例が「朝は暖房、昼は冷房、夕方は再び暖房」と切り替えを頻繁に行うケースです。
短時間で冷暖房を繰り返すと消費電力が増大し、かえって電気代が高くなります。
なるべく自然の気温を取り入れつつ、1日の中で切り替え回数を減らすことが大切です。
空調効率を高める工夫
1. フィルター清掃
フィルターが汚れていると冷暖房効率が約5〜10%低下します。
秋は冷房の使用が一段落するタイミングなので、フィルターの掃除や交換を行う絶好の時期です。
2. 室外機周辺の環境整備
室外機に落ち葉やホコリが溜まっていると、吸排気効率が下がり消費電力が増加します。
特に秋は落ち葉の季節なので、定期的に室外機の周囲を清掃しましょう。
3. サーキュレーターや扇風機の併用
空気の循環を促すことで、設定温度を下げたり上げたりせずに快適性を保てます。
これにより、空調の消費電力を抑えられます。
企業向け電気代削減の実践アイデア
1. フロアごとの温度管理
大規模オフィスでは、フロアや部屋ごとに利用状況が異なります。
全館一律で冷暖房を入れるのではなく、利用人数や用途に合わせてエリアごとの温度管理を行うことでムダを削減できます。
2. タイマー・自動制御の導入
人の出入りが少ない時間帯(早朝や深夜)に空調が動いているケースは意外に多いものです。
自動制御システムやタイマーを活用することで、不要な時間の運転を防げます。
3. BEMS(ビルエネルギーマネジメントシステム)の活用
企業規模が大きい場合は、空調・照明・電力全体を管理するBEMSを導入すると効果的です。
リアルタイムで使用状況を「見える化」できるため、無駄な稼働を防ぎ、削減効果を数値で確認できます。
設備の更新による長期的コスト削減
1. 高効率空調機への入れ替え
最新の空調設備は、省エネ性能が大幅に向上しています。
例えば、10年前の機器と比べると30〜40%の電力削減が可能な場合もあります。
2. 定期メンテナンス契約の活用
突発的な故障による電気代増加や業務への影響を防ぐため、定期点検やメンテナンス契約を利用するのも有効です。
まとめ
秋は電気代削減の大きなチャンスです。
- 設定温度を適正化する
- 自然換気を活用する
- 冷房と暖房を頻繁に切り替えない
- フィルター清掃や室外機点検を行う
- サーキュレーターを併用する
こうした工夫を積み重ねることで、快適な室内環境を保ちながら、電気代を効率よく抑えることができます。
企業にとって光熱費削減は「経費削減=利益の確保」につながります。
ぜひ、この秋から空調運転を見直し、賢くエネルギーを使っていきましょう。
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